MovableTypeをインストールして設定する

MovableTypeのセットアップ (Weblogツール)

 個人的には,Weblogというものをよく知らないのですが, 日記ページを簡単に作れるツールと認識しています.

3年半程度日記ページをつけていた経験では,ページが増えてくるとページ間のリンク設定が結構面倒だったんですが, Weblogのツールを使うとそこら辺が楽になるようです.

そこで,インストールして使ってみることにしました.

  • RedHat Linux 7.2
  • MovableType ver.2.661
  • データの格納先に,SQLデータベースは使わない
  • 日本語化パッチは使わない


1.ダウンロード

 http://www.movabletype.org/ から,MovableTypeのFull with Libraries ver.2.661 をダウンロードしてきた.

管理画面を日本語化するパッチも出回っているようだが,パッチに依存したくないので使わないことにした.

自分だけ我慢すればいいので,英語で使うことにする.


2.mt.cfgの設定

 まず,サーバ上でのディレクトリ構成を検討する. 例として,以下のようなディレクトリ構成とする.(架空です)

対象物理パス対応するURL
MT本体(CGI)/var/www/html/cgi/mt-a/http://kamoland.com/cgi/mt-a/
MTデータ(DBM形式)/var/log/cgi/mt-a/不可視
web公開コンテンツ(管理画面用)/var/www/html/mt-a/http://kamoland.com/mt-a/

これを踏まえて,以下の設定とする.

mt.cfgの一部より

CGIPath http://kamoland.com/cgi/mt-a/
DataSource /var/log/cgi/mt-a
StaticWebPath http://kamoland.com/mt-a
NoHTMLEntities 1
PublishCharset Shift_JIS
物理パスと,URLの使い分けに注意.

なお,この時点では,外部に公開するBlogコンテンツのディレクトリはまだ出ていません. あくまで管理用の話です.


3.ファイルのアップロード

 ダウンロードしたアーカイブを展開してできるファイル群をサーバにアップロードするが, ファイル,ディレクトリによってアップロード先が異なるので,注意が必要.

image/ ディレクトリ

/var/www/html/mt-a/ 配下に,Binaryモードでコピーする

docs/ ディレクトリ, styles.css

/var/www/html/mt-a/ 配下に,ASCIIモードでコピーする

image/, docs/ ディレクトリ以外

/var/www/html/cgi/mt-a/ 配下に,ASCIIモードでコピーする

アップロードが終わったら,CGIファイルを実行可能とするため,パーミッションを変更しておく.

# chmod 755 /var/www/html/cgi/mt-a/mt*.cgi

4.初期設定

(1) MTデータのディレクトリを作成

# mkdir /var/log/cgi/mt-a/
# chown nobody.nobody /var/log/cgi/mt-a/
# chmod 775 /var/log/cgi/mt-a/

(2) モジュールの不足チェック

http://kamoland.com/cgi/mt-a/mt-check.cgi
をブラウザで開くと, モジュールチェックが行われる.

以下のように表示されたら,OK.

> Your server has all of the required modules installed; you do not need to
> perform any additional module installations. Continue with the installation
> instructions.

(3) 初期化

http://kamoland.com/cgi/mt-a/mt-load.cgi
をブラウザで開くと,初期化が実行される.

5.初期設定,Weblogの作成

前提として,以下の場所でWeblogの公開を行うこととする. ネットサーファー(死語?)には,このURLでブログを参照してもらう.
物理パス対応するURL
/var/www/html/blog/http://kamoland.com/blog/

(1) 公開用のディレクトリを作成

# mkdir /var/www/html/blog/
# chown nobody.nobody /var/www/html/blog/
# chmod 755 /var/www/html/blog/

(2) 管理画面からのWEBLOG CONFIG設定

http://kamoland.com/cgi/mt-a/mt.cgi
をブラウザで開くと,MovableTypeのログイン画面が表示される. まず,Melody/Nelson でログインして,管理者のユーザ名/パスワードを変更する

そして,新しいWeblogを作成しても,既存の「First Weblog」でも良いが, 画面左の「WEBLOG CONFIG」ボタンで,Weblog設定に入る.

ここで設定を行うが,以下の設定はおそらく必須.

[CoreSetup]

設定項目設定値
Weblog nameKamoland Weblog
Local Site Path/var/www/html/blog
Site URLhttp://kamoland.com/blog/
Local Archive Path/var/www/html/blog/archives
Archive URLhttp://kamoland.com/blog/archives/
TimezoneUTC+9 (Japan)

[Preferences]

設定項目設定値
DescriptionKamolandのWeblogです
Language for date displayJapanese

これで,Weblogが作成される.この中に,どんどん記事を書き込んでゆくことになる.

ただ,1個のWeblogとは言っても,中に複数のカテゴリを持つことができるので,記事を分類して格納することは可能.

ここまで作業が終わった時点で記事の書き込みはできるので,適当に書き込んでSite URLから閲覧し, デザインを確認してみるのもいいかも.


6.日本語化

 前述のWEBLOG CONFIGで,日付が日本語表示されるようになるので, 後はテンプレートをいじって,英語の文字列を適当に日本語に置き換えればOK.

「TEMPLATES」ボタンから,「Main Index」や「Master Archive Index」のテンプレートをいじることになると思います.

例えば,カレンダーの部分で「Sun」を「日」に書き換えるとか...


7.スタイルのカスタマイズ

 当然,デフォルトのデザインは気に入らないので,カスタマイズすることになるでしょう.

主な対象は,前述の「Main Index」と,スタイルシート(styles.css)になると思います.

この作業は,サーバ上で修正して試行錯誤していると恐ろしく効率が悪いので, index.htmlとstyles.cssをローカルにダウンロードして,ローカルで試行錯誤するのが良いと思います. そしてその結果を,サーバに反映させると.

とにかくRebuildに時間がかかる...

あと,テンプレート(index.xml)に色々HTMLを付け足すときに,本来はXHTMLとしても妥当(Valid)な内容で付け足す必要があります.

例えば,普通のHTMLと違って,

  • タグは小文字で記述
  • タグには必ず閉じタグが必要

などの条件がつきます.守らなくても多分普通に表示されますが, ページ内容が文法的に誤っていることになるので,何となく気持ちの悪いところです.

ちなみにカモランドのWeblogでは,守れてません.駄目です.そのうち直します.


8.既存コンテンツのインポート

 既存の日記などから記事を取り込む方法ですが,テキストファイルとして元データを用意すれば, それをインポートできるようです. 例えば,こんな内容でファイルを用意して,
--------
AUTHOR: admin
TITLE: 積み込みのキャプチャー
STATUS: Publish
ALLOW COMMENTS: 1
CONVERT BREAKS: __default__
ALLOW PINGS: 0
PRIMARY CATEGORY: ゲーム開発
CATEGORY: ゲーム開発

DATE: 12/13/2003 00:00:00 AM
-----
BODY:
COM敵の積み込みは,アルゴリズムで実装しているのではなく,単に事前に保存しておいた手筋を再生しているだけという手抜きなので,こんなことができる.
<OL>
<LI>ブラウザから「とこぷよ」気分で積み込んだ手筋を記録して(キャプチャーと呼んでいる.ここまでは完成した),
<LI>それをCOM敵の1人として呼び出せる
</OL>
ようになる予定.
-----
 
--------
AUTHOR: admin
TITLE: JDK1.1.4でサウンド
STATUS: Publish
・・・

MT本体(CGI)のディレクトリの下にimport/ というディレクトリを作り, 先ほどのファイルをこのディレクトリに格納した状態で「IMPORT/EXPORT」を選択すれば,Importを行えます.

でも,既存のHTMLからこのテキストファイルを作るのが激しく面倒なので, あまりやる気がしないのが実情です(個人的には).

とりあえずここまで.

さらに高度な機能(トラックバック,pingなど)は,私もこれから勉強しようというところです.


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