山旅ロガーはバージョン3.5から気圧の記録機能を搭載しています.気圧測定に対応したAndroidの機種で山旅ロガーを使うと,気圧を記録することができます.これについて説明します.

山旅ロガーで気圧測定

このページは,気圧センサーを搭載していてOSが対応しているというAndroid端末で, 山旅ロガーを使った場合の話です. 私はMotorola XOOMで気圧測定を試しています.

なお実機が無いので未確認ですが,Galaxy Nexus でもおそらくできるのではないかと思います.

1.気圧の記録

気圧センサーが有効な機種で山旅ロガーの測定を開始すると, GPSで位置を測定したときに自動的に気圧も記録します. 特に設定は不要です.

位置の測定を終了すれば,気圧の記録も終了します.

GPSで測定した位置にひもづいて気圧を記録するイメージです. 屋内など,衛星を捕捉できずGPSで位置を測定できなかった場合は,気圧も記録されませんので注意してください. (気圧センサーによる測定自体は,屋内でもどこでも可能です.山旅ロガーの記録方式の関係でそうなっているだけです)

2.グラフでの表示

記録した気圧は,グラフで確認できます.

測定中ですと, 測定結果の一覧画面を開いて,一番左(システムグループ)の一番上のデータが現在測定中のログですので,

1124a.jpg

これをタップしてグラフを表示してください.

左下のY軸切り替えボタン(↑change)を押すと,グラフの種類が切り替わりますが, 最後に気圧のグラフが表示されます.

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もし気圧データが無い場合は,気圧のグラフは表示されません.従来通りの動きになります.

3.気圧グラフの内容

グラフには,線と塗りつぶしで2種類のデータが表示されます. 塗りつぶしは気圧センサーによる実測値(= 実際の気圧)で, 線は実測値を標高0mでの気圧に換算した値です.

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実測値

気圧センサーで測定した,その場所の気圧そのものです.グラフには塗りつぶしで表示しています.

山に登った場合は標高が上がるにつれて気圧が下がるため,グラフ例のようにへこんだ形になります. 標高グラフと見比べると,標高と気圧がきれいに連動しているのが判ると思います.

1124d.jpg

いわゆる気圧高度計は,この原理を使って気圧から高度を求めているようです.

標高0m換算値(海面更正)

非常に単純素朴な天気の予想法として,気圧が下がっていると天気が下り坂だというのがあると思います. (この予想法の是非については,ここでは述べません.説明できるような知識も持ち合わせていません)

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このような,気圧が下がっているのか上がっているのかの傾向を見たい場合には, 先ほど説明した実測値は不向きです.

山に登って標高が上がっただけで値が下がるため,値が下がっているのが標高のせいなのか, それとも低気圧が近づくなりして下がっているのかが,判らないためです.

それで,標高による影響を計算によって取り除いた気圧も,グラフに表示しています. それが線で表示している標高0m換算値です.(気象学では海面更正と言われているようです)

このグラフ例ではほぼ一定になっており,標高の影響を受けていないのが判ります.

1124f.jpg

ただしところどころ値が飛んでいますが,これは計算で使っている標高の値が飛んでいるのが原因です. GPSで測定した標高の値が不安定だと,このように飛んでしまいます.

このように飛ぶ場合があるものの,このグラフのおおまかな傾向が上がっているのか下がっているのかを見ることで, 天気を予想できるかも知れません (´∀`)


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